引用元：CNN.co.jp
田口八重子（たぐち やえこ）さんは、北朝鮮による日本人拉致被害者として日本政府が正式に認定している人物の一人です。
1978年に拉致されて以降、現在に至るまで消息は不明のままですが、家族や支援団体による救出活動が今なお続けられています。
この記事では、田口八重子さんの生い立ち・家族・拉致の経緯・そして現在の状況について、2025年最新情報をもとに詳しく解説します。
田口八重子のプロフィール
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名前 | 田口 八重子（たぐち やえこ） |
| 生年月日 | 1955年8月10日 |
| 出身地 | 埼玉県川口市 |
| 年齢（2025年時点） | 70歳 |
| 家族構成 | 7人きょうだいの末っ子 |
| 拉致年月日 | 1978年6月（当時22歳） |
| 拉致場所 | 東京都内または千葉県内と推定 |
| 拉致実行国 | 北朝鮮 |
| 状況 | 日本政府が拉致被害者として正式認定（消息不明） |
生い立ちと性格
田口八重子さんは、7人きょうだいの末っ子として埼玉県川口市に誕生しました。
家庭は庶民的で温かく、幼少期から負けず嫌いで芯の強い性格だったといわれています。
学校卒業後は家計を支えるために働きに出ており、20代前半で母親にもなっています。
周囲からは「明るく責任感が強い女性」と評され、家族や友人にも慕われていました。
拉致に至る経緯
1978年、当時22歳の田口八重子さんは、勤務先関係者との外出を最後に突然姿を消しました。
当初は「家出」や「事件」として警察が捜査を行っていましたが、長年手がかりがなく、失踪事件として扱われていました。
しかし、後に北朝鮮の元工作員・金賢姫（キム・ヒョンヒ）の証言によって、田口八重子さんが北朝鮮に拉致されていたことが明らかになります。
金賢姫は1987年の大韓航空機爆破事件の実行犯として逮捕された際、「日本での訓練中に“李恩恵”という日本人女性から日本語や生活習慣を教わった」と証言。
この“李恩恵”こそが田口八重子さんであると判明し、拉致事件が国際問題として大きく注目されるきっかけとなりました。
北朝鮮での生活と「死亡説」
北朝鮮側は「田口八重子さんは1986年に交通事故で死亡した」と主張しています。
しかし、この説明には一貫性がなく、提供された遺骨は日本政府のDNA鑑定で“別人”と断定されました。
そのため、日本政府や家族は「八重子さんは今も生存している可能性が高い」との立場を堅持しています。
2000年代以降も、拉致被害者家族会や支援団体が中心となって、彼女の生存確認と帰国を訴え続けています。
家族と支援活動
田口八重子さんの母・田口はつ江さんは、長年にわたり娘の帰国を信じて活動を続けましたが、2002年に他界。
兄の飯塚繁雄さんは、拉致被害者家族連絡会（家族会）の代表として活動を続け、政府や国際社会に訴えを続けました。
彼も2021年に亡くなりましたが、「妹の帰国を信じている」という言葉を残しています。
現在は、息子の飯塚耕一郎さんが家族会の中心メンバーとして活動を引き継ぎ、北朝鮮への直接対話や国際連携の強化を訴えています。
政府と国際社会の対応（2025年最新）
2025年現在も、日本政府は北朝鮮による拉致被害者12名の生存確認と即時帰国を強く要求しています。
田口八重子さんはその中でも象徴的な存在として位置づけられており、政府・国連・米国などが関与する国際的な議論の場でも繰り返し取り上げられています。
特に、拉致被害者の「生存情報」が途絶えている中で、田口八重子さんのケースは真相解明の鍵として注目されています。
現在の消息と今後の課題
現時点では、田口八重子さん本人の安否は確認されていません。
しかし、日本政府や家族は「生存している限り、絶対にあきらめない」という姿勢を崩していません。
拉致問題は時間の経過とともに風化が懸念されていますが、田口八重子さんの存在が、今なお“拉致問題を忘れない象徴”となっています。
まとめ
田口八重子さんは、北朝鮮による拉致問題の中心的存在であり、彼女の人生は家族の愛、信念、そして国際社会の正義の象徴といえます。
1978年の失踪から47年が経過した2025年現在も、真実は解明されていませんが、彼女の救出を願う活動は今も続いています。
彼女の物語は、「一人の人間の尊厳と命を守るために、何ができるのか」を私たちに問いかけ続けています。
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