引用元:日本経済新聞
女子レスリング界において、金メダルを獲得した歴代選手の中でも「技巧派」として名高い小原日登美(おばら ひとみ)さん。
彼女が主戦場としていた階級は、「女子フリースタイル48kg級」です。
この48kg級は、身体的に小柄な選手が多い一方で、スピード・反射神経・駆け引きが激しく、最もテクニカルな階級とも称される“知略と技の戦場”。
そんな厳しい舞台で、小原選手は2012年ロンドンオリンピックの金メダリストとして世界を制しました。
女子レスリング48kg級とは?特徴と戦い方を徹底分析

◆ 体重上限:48kg以下
女子選手の中でも最も軽量のカテゴリー。体重がわずか1kg違うだけでも、パワーやバランスに影響するため、減量や体調管理が極めて重要になります。
◆ 日本はこの階級の“王国”
歴代の五輪・世界大会において、日本から数々のチャンピオンを輩出。
高い技術と俊敏性に優れた選手が揃う層の厚い階級であり、国内の代表争いですら“世界決勝レベル”と言われています。
◆ 試合形式:3分×2ピリオド制
タックル・ローリング・投げ技・フォールなどの得点技を駆使し、スピーディーな展開でポイントを積み上げていくのが主な戦略。
◆ 勝敗を分けるのは「初動」と「崩し」
48kg級では、先手必勝の攻撃姿勢と相手の体勢を崩す技術の高さが命取りになることも。
一瞬の判断ミスがフォールに直結する、まさに“攻防の芸術”が見られる階級です。
金メダルまでの道のり:小原日登美の強さと努力の軌跡

小原選手は、幼少期からレスリングを始め、世界選手権で3度の優勝を成し遂げた実力者。
一度は現役を退いたものの、2012年のロンドンオリンピック出場を目指して現役復帰。
その道のりは決して平坦ではありませんでした。
◆ 最大のライバルとの再戦と勝利
過去の世界大会で惜しくも敗れた相手との因縁の再戦となったロンドン五輪決勝。
「この一戦に全てを懸ける」覚悟と集中力で臨み、完璧な試合運びで金メダルを獲得しました。
◆ 技術と精神の両立が支えた勝利
小原選手の武器は、俊敏な足さばき、相手の動きを読む頭脳戦、そして粘り強い精神力。
試合中に見せる冷静な判断力と、逆境でも崩れないメンタルは、まさに王者の資質でした。
まとめ:小原日登美×48kg級=女子レスリングの象徴
- 小原日登美の階級は「女子レスリング48kg級」
- 軽量級ならではのスピード・テクニック・攻防の緻密さが求められる
- 激戦の日本代表争いを勝ち抜き、ロンドン五輪で金メダル獲得
- その軌跡は「勝利の方程式」を体現したものとして、今も語り継がれる
小原日登美さんの活躍は、48kg級の戦いが「単なる軽量級」ではなく、戦術と技術の最高峰であることを世界に証明しました。
その姿は、これからレスリングを志す多くの若手にとっても、間違いなく“教科書”となるでしょう。
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