引用元:スポーツ報知
なでしこジャパンのキャプテンとして、長年チームを牽引してきた熊谷紗希選手。
その「芯の強さ」「文武両道の姿勢」「世界を相手にしても動じないメンタル」は、いったいどこから来るのでしょうか?
そのルーツをたどるうえで見逃せないのが、父・熊谷敏夫さんの存在です。
この記事では、熊谷紗希選手の父親の職業や教育方針、家族とのエピソードから、彼女の強さの原点に迫ります。
■ 父親の正体と職業|実は“教員×元アスリート”の文武両道な人物

熊谷紗希選手の父親は、「熊谷敏夫」さん。
現在は札幌市立東橋小学校の校長先生を務めており、教育現場で長年子どもたちと向き合ってきた経験豊富な教育者です。
さらに、学生時代にはバドミントン選手としてインターハイ出場経験を持つスポーツマンでもあります。
北海道小学生バドミントン連盟の理事長も務めており、教育とスポーツの両面に精通した人物です。
■ 教育方針|「厳しいけれど温かい」父の信念

熊谷家の教育方針は一貫して「文武両道」。
父・母ともに小学校教員という家庭環境のもと、サッカーだけでなく学業も同じくらい大切にすることが徹底されていました。
特に父・敏夫さんは、子どもたちに「好きなことをやるなら、やるべきこともやるべき」というスタンスで接していたそうです。
サッカーの遠征や試合の後は、母が車でそのまま塾に送り届けることも。
厳しいけれど、子どもの“本気”を本気で支える——そんな家庭だったことが伝わってきます。
■ 父の“褒めない”教育が生んだメンタルの強さ

熊谷選手のメンタルの強さは、幼少期からの父の教育スタイルが土台になっていると言われています。
▶ 一緒に練習しても、試合では厳しい
幼い頃は父と一緒にサッカーの練習をしていたものの、試合の結果に対してはほとんど褒められなかったとのこと。
常に高い基準で見守ることで、「もっと上を目指す」姿勢と、「プレッシャーに負けない心」が自然と育まれていったのでしょう。
■ 家族の支え|母と兄が作った“挑戦できる環境”

熊谷選手がサッカーを始めたのは、兄の影響によるものでした。
男子に混じってプレーする中で、性別関係なく「目の前の相手に勝つ術」を学びました。
母親は生活面でのサポートを担当。塾への送迎、遠征準備、栄養面のケアなど、表に出ない支えを惜しまず行っていたそうです。
また、家族全員で「やるなら本気で」という方針を貫き、熊谷選手の挑戦を全力でバックアップしていました。
■ 高校進学・大学進学にも表れた家庭の姿勢

高校は、サッカー強豪の常盤木学園高校(宮城)へ進学。親元を離れる選択にも、家族は賛成しました。
ただし条件がひとつ。それは、「大学進学は絶対にすること」。
スポーツと学業のどちらも手を抜かないという家庭の信念は、高校・大学と続く熊谷選手の道にも色濃く表れています。
■ 感動の家族エピソード|“褒めない父”が見せた涙

2011年、女子W杯ドイツ大会で熊谷選手がPKを成功させた瞬間。
普段はめったに感情を表に出さない父が、母と抱き合って喜んだというエピソードはとても有名です。
「ほとんど褒められたことがない」という娘にとって、その瞬間は何よりも特別だったに違いありません。
■ まとめ|熊谷紗希の“キャプテンシー”は家庭から育った
項目 | 内容 |
---|---|
父親の職業 | 札幌市立東橋小学校校長/元バドミントン選手/教育&スポーツの両面で活躍 |
教育方針 | 文武両道・自己責任・本気には本気で向き合う |
家族構成 | 父・母(ともに教員)、兄、紗希 |
子育ての特徴 | 褒めずに見守る・叱るより考えさせる・結果より姿勢を重視 |
印象的なエピソード | W杯PK成功時、両親が抱き合って喜んだ/親元を離れる際の進学条件は「大学進学」 |
熊谷紗希選手の強さ、冷静さ、そしてキャプテンシーは、天性のものだけではありません。
家庭での日々の積み重ねと、教育者でありスポーツマンでもある父の指導が、彼女の中にしっかりと根付いているのです。
一言コラム:本当の「才能」とは何か?

結果を出す選手の裏には、必ず“支え続ける家族”の姿があります。
熊谷選手の強さは、「褒められなくても折れない心」「努力を信じる力」、そして「本気の挑戦を支える家庭」が生み出したもの。
アスリートだけでなく、子育てや教育に関心がある人にも、深く学ぶものがあるはずです。
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