

「岩屋毅は親中派ですか?」

「中国寄りって本当でしょうか?」
という疑問を持っている方は多いと思います。
この記事では、ビザ政策・外交発言・過去の言動を中立的な視点で整理し、「中国寄り」という評価がどこから来ているのか、また実際はどういう外交スタンスなのかを解説します。
「中国寄り」と言われる主な理由

岩屋毅さんが「中国寄り」と批判される背景には、主に以下の3つの出来事があります。
①中国人向けビザ緩和策の表明(2024年12月)
最も大きく注目されたのが、外務大臣時代の2024年12月に行ったビザ緩和策の発表です。
岩屋さんは2024年12月25日、北京で中国外交部長の王毅らと会談し、
中国人向けのビザ取得要件の緩和を表明しました。
具体的には、現在最長5年の個人向け観光マルチビザについて富裕層を対象に10年間有効なビザを新設し、団体旅行向け観光ビザは滞在可能日数を15日から30日に延長するとしました。
また65歳以上の中国人に限り、共通個人向けビザ申請時の在職証明書の提出を不要とする措置も示されました。
これらの緩和策には、オーバーツーリズム等の懸念や、中国が日本のEEZ内に設置したブイなどに対する中国の対応などを背景に、野党だけでなく自民党内からも反対意見が相次ぎました。
②SNSでの誤情報拡散とファクトチェックの経緯
「65歳以上の中国人をビザなしで入国させると岩屋が表明した」とする誤情報や
「日本人の保険を使われる」「医療崩壊につながる」などの投稿がSNSやまとめサイトで拡散されました。
しかし実際には65歳以上に限り共通個人向けビザ申請時の在職証明書の提出が不要となるだけであり、ビザ自体は引き続き必要です。
これらの誤情報については複数のファクトチェックが否定しており、
また2025年7月1日時点で緩和措置は自民党内の反発などにより実施されていません。
つまり誤情報が先行して「中国人を無条件で入国させようとした」というイメージが広まりましたが、実際の内容はそこまで極端なものではありませんでした。
③韓国軍レーダー照射問題での「融和的」対応(2018〜2019年)
防衛大臣時代の2018年12月に韓国海軍が海上自衛隊にレーダー照射を行った問題において、
岩屋さんは「極めて危険な行為だ」と遺憾を表明しつつも、
「そうであってほしくない」「大局的には未来志向の日韓関係が大事だ」と繰り返し、
融和的な姿勢を示しました。
また2019年6月には韓国の国防相とシンガポールで笑顔で握手をしたことが自民党内でも問題視されましたが、
岩屋さんは「『会うときも別れるときも気持ちよく』というのが私のモットー。まったく問題はなかった」と述べました。
岩屋毅の実際の外交スタンスはどこにあるのか
「中国寄り」という言葉だけで判断するのは難しいため、
岩屋さん自身の発言・著作・政策をもとに実際のスタンスを整理してみます。
日米同盟を「外交の基軸」と明言している
まず大前提として、岩屋さんは一貫して日米同盟を外交の基軸に据えています。
防衛大臣・外務大臣としても、日米の連携を最優先に外交活動を展開してきました。
この点において「親米でなく親中」という単純な評価は正確ではありません。
「対話と抑止の両立」を信条とする現実主義者
防衛大臣時代の主な政策スタンスを見ると、
対話重視の安全保障・日韓・地域協力の維持を重視しており、
「強硬」か「融和」かの二者択一ではなく、
抑止力は必要だが軍事的に過度に集まりすぎない現実主義と言える立場でした。
著書の『月刊日本』寄稿(2025年2月号)では
「米国にも中国にも言うべきことを言う」
というタイトルで戦後80年の日本外交について論じており、
特定の国に一方的に肩入れするスタンスではないことがうかがえます。
防衛費GDP比2%目標に慎重な姿勢
2022年6月の東京新聞インタビューでは、
「日本の防衛費においてGDP比2%を目標にするのは最初に金額目標があり乱暴なやり方」
と批判的に語っており、安易な軍拡には慎重な立場を示しています。
これは「中国寄り」ではなく、「平和主義的な現実主義者」という評価の方がより正確かもしれません。
IR汚職疑惑:中国企業との関係をめぐる問題

「中国寄り」という批判に火をつけた別の要因として、
IR汚職事件での中国企業との関係も挙げられます。
2019年12月、IR事業をめぐり中国企業「500ドットコム」から賄賂を受け取った疑いで東京地検特捜部に聴取されました。
岩屋さんは「中国企業から金銭を受け取った事実は断じてない」「天地神明に誓って不正には関わっていない」と全面否定し、
受け取っていた100万円については別の経緯によるものと説明して返金しました。
最終的に立件は見送られましたが、この疑惑はSNS上で今もたびたび蒸し返されています。

岩屋毅氏について調べていると、「そもそもどんな経歴の政治家なの?」「学歴や家族、これまでの政策は?」と気になる方も多いようです。
防衛大臣・外務大臣としての歩みや評判まで総合的にまとめた記事はこちらです。
まとめ:「中国寄り」は実態を正確に表現しているか
客観的に見ると、
岩屋毅さんの外交スタンスは「中国寄り」よりも「対話重視の現実主義者」という表現の方が正確です。
日米同盟を基軸に置きながら、中国・韓国との関係改善にも積極的であるというバランス型の外交を志向しています。
ただしそのバランス志向が保守層には「軟弱すぎる」と映ることも事実で、
そこに「中国寄り」という批判が生まれやすい構造があると言えます。
ビザ緩和政策については誤情報も多く拡散されましたが、
自民党内の反発により実施が見送られているのが現状です。
どちらが「正しい外交」かを判断するのは難しいですが、
少なくとも「中国寄り」というレッテルだけで判断するのは単純化しすぎと言えるでしょう。


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